書い人(かいと)のブログ

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【小説紹介】ザ・サード 蒼き瞳の刀使い(ソードダンサー)

○ザ・サード 蒼い瞳の刀使い(ソードダンサー)(富士見ファンタジア文庫)  星野 亮(著) 後藤 なお(イラスト)

どうも、書い人です。

富士見ファンタジア文庫のライトノベルを1冊読んだので、感想(書評?)を書いていきたいと思います。

アニメは放送時期に録画で見たことがあります。リアルタイムでも1話とかは見ていたかな?

あまり覚えていませんが、見直したいな……(注:その後『dアニメストア』に加入したので見ています)。

○設定

主人公の居合(あるいは、気?)の達人、『火乃香』(ほのか、17歳の少女)は、相棒の砂上戦車『ボギー』(機械知性体)と共になんでも屋として砂漠を駆け回っています。

舞台となるのは大きな戦争による傷跡で、世界の多くが砂漠化してしまった惑星です(未来の地球? 嫌な未来ですねー)。

惑星(その他、外宇宙の一部も含む模様)を統治(管理)している種族(超人類)が『ザ・サード』であり、電脳ネットワークに直接接続できる『天宙眼(てんちゅうがん)』という第三の眼を額に持っています。

おそらくは極めて高度な知性を持ち、高度な科学技術はほぼ全て独占し、支配下に置いているようです。

ザ・サードではない普通の人類に『テクノス・タブー(禁忌技術?)』というルールを課し、飛行装置の類(一版人類による制空権の排除)や培養脳(人造、ザ・サードが作った脳? ロボット兵である自動歩兵などに搭載されているようです)などが対象になっています。

火乃香もその額に天宙眼をもっていますが、検査の結果、『ザ・サード』ではない『なりそこない』であるとのこと(1巻の最後でちょっと触れられます。タイトル『ザ・サード』の本当の意味についてなど)。

火乃香の天宙眼は周囲の『気』を察知する3次元レーダー的な役割を果たしている模様。他にもいろいろありそうですが。

○あらすじ(1巻の途中まで)

夜の砂漠(ロクゴウ砂漠)で砂上戦車のボギーと野営中だった火乃香は、3体1組で狩りを行う機甲アリに襲われていた金髪の青年『イクス』を助けます。

イクスは優しげな笑みを常に浮かべている好青年的な人物で、実は大きな秘密を持っています(火乃香やボギーにもけっこう隠された事実、秘密はありますが)。

火乃香やイクス(特に火乃香)をマークして追いかけている『ザ・サード』の青年である『浄眼機(じょうがんき)』とも立体映像で出会います。

挨拶代わりに浄眼機から自動歩兵による戦闘を仕掛けられる火乃香ですが、簡単に4機を斬り捨てます。しかし、最後に斬ったときの反動で手首を怪我してしまいます。

腕を治しにロクゴウ砂漠に点在する中では比較的大きな街である、『エンポリウム・タウン』に火乃香は移動します。

エンポリウムは機械の街とも呼ばれ、『ザ・サード』ではなく一般人類が編み出した技術がひしめいています(前述のテクノス・タブー、スレスレな技術も多そうです)。

爺さんの医者にセクハラを受けつつ治療してもらう火乃香です。その後、一度別れていたイクスとエンポリウムで再開しますが、『ザ・サード』の査察軍に調査対象としてイクスは追われます。『従わなければ、エンポリウム全ての人間を殺す』とまで査察軍の自動歩兵に言われ、傭兵たちを含め査察軍と乱闘になり、火乃香とイクスはその場を逃げ出します。

イクスに『鋼(はがね)の谷』と呼ばれている場所までエスコートをお願いされる(報酬はイクスがしっかり支払いました)、火乃香とボギーです。

『鋼の谷』はロクゴウ砂漠の中心に近い場所に位置する大渓谷のことで、旧大戦の超兵器によって作り上げられたとも言われています。

調査に向かった人たちが消息不明となり、救助隊や『ザ・サード』の統括する辺境査察軍ですら『未帰還』の結果に至ったとのこと。伝説級に危険できな臭い場所です。

その後道のりの途中で技術屋のザンカンとその娘のミリィに会い、PSP(『パワード・シンクロ・プロテクタ』、パワードスーツのようなもの。前述のテクノス・タブーに触れているそうです)や操縦用のインナー・スーツを受け取ります。

その後の道のりで、『蒼い殺戮者(ブルー・ブレイカー)』とすれ違います。ブルー・ブレイカーは一種の突然変異(ミュータント)として生まれた培養脳を持った最強の自動歩兵で、飛行ユニット(?)や機銃で武装しています。

目的がテクノス・タブーを扱ったザンカンだと察した火乃香は、全速力で砂上戦車を発進させてザンカンの元へと戻り、ブルー・ブレイカーと戦闘になります。

ブルー・ブレイカーは火乃香を追い詰めますが、最優先指令で火乃香を殺さないように『ザ・サード(浄眼機?)』から命令されていたために殺さずに撤収します。

ザンカンはデューン・クロウラ(砂上軌道車)の車内でブルー・ブレイカーに撃たれてこと切れていました。ミリィは無傷で生き残りましたが、気絶。

その後もいろいろありますが、鋼の谷へと無事にたどり着きます。ネタバレになるので、これ以上詳しくは書きません。

○感想

ラストで明かされる、鋼の谷の真相・真実や、『ザ・サード』に込められたもう1つの意味など、綺麗にまとまって終わっています。

基本的に砂漠のお話ですが、博識でよく設定や描写がされているように思いました。

最後までまとめてしまっても良いのですが、自分自身なんか読むのがもったいないくらいの出来でしたので、なんとなく止めておきます。

下で紹介しているのは新装版の完全版です↓